フランス食情報 チーズ色々(執筆者:管理栄養士・体育学修士 河谷彰子氏)

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フランスに滞在中、毎日2万歩近く歩き回りました。
そして、ランチタイムはフランス人のソールフードとも言える、バケットサンドをいただきました。
私はチーズとハムを挟んだシンプルなバケットサンドが好きです。
バケットが美味しいのか、チーズが美味しいのか?もしくはハムが美味しいのか?

フランス人のチーズ消費量は、日本人の12倍!

フランスの1人当たりのチーズ消費量に驚きます。日本の約12倍です。

(前回のコラム参照https://www.shirokawa.jp/column/kawatani_akiko/4010/

日本と比べ物にならないほど種類が多く、300種類ともそれ以上とも言われています。

スーパーに行くと左も右もチーズコーナー、次の通りもチーズコーナーと売り場面積が広くとられていたり、マルシェに行くと、あっちもこっちもチーズ屋さんがあり、しかも安い! ナチュラルチーズ好きな人なら、間違いなく大興奮です。

見た事のないチーズも多く、普段からプロセスチーズよりナチュラルチーズ派の私は、どのような味なのか気になるばかりで、キョロキョロしてしまいました。

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・チーズの種類

私は元々チーズが嫌いでした。
1大学時代の調理実習のノートを開いてみると、ナチュラルチーズを試食した日のメモに残念な事が書かれていました。

“どれも、あまり美味しくなかった。どれも、塩っぱいか、カビ臭かった。”

しかし、今では毎朝ナチュラルチーズをリゾットに入れて食べています。最近は、フランスで購入したナチュラルチーズを入れるのが楽しみです。

日本でチーズが普及したのは、まだまだ日が浅く1950年代後半だそうです。ナチュラルチーズに至っては1980年代です。

そういえばバブルの頃のイタリア料理ブームで、パスタやピザ、ティラミス等のチーズを使った料理が随分と流行りナチュラルチーズを知るようになったように記憶しています。

日本では、まだまだプロセスチーズのシェアの方が大きいように感じますが、そもそもナチュラルチーズとの違いは何でしょう?何がナチュラルなのでしょう?と考え、調べてみました。

 

 

ナチュラルチーズ:生乳+乳酸菌や凝乳酵素(レンネット)―ホエイ(乳清)

        レンネット:生乳中のカゼインを固まらせる。

        ホエイ:プレーンヨーグルトで浮いてくる水分と同じ。                                                                                  アスリートにとっては、運動直後にとると筋肉になりやすいたんぱく質として有名。

プロセスチーズ:ナチュラルチーズ+乳化剤⇒加熱し、成型

ナチュラルチーズは、販売されている時も成熟が進んでいるので味が変化してしていくのに対し、プロセスチーズは加熱しているため成熟が止まり、味の変化は基本的にありません。

・チーズの栄養成分

食品成分表に乗っているナチュラルチーズと牛乳の栄養成分を比較してみました。(水分量順)

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それにしても掲載されているナチュラルチーズの種類が少ないですね…これ以外のナチュラルチーズの種類には、ウォッシュタイプ・シェーブルタイプがあります。

・カッテージチーズのたんぱく質は多いですね。

カッテージチーズをご家庭で簡単に作る方法を以前にご紹介しています。出来立ては絶品です。

https://www.shirokawa.jp/column/kawatani_akiko/1768/

 

・クリームチーズやマスカルポーネチーズの脂質が多いですね…

これは材料に生クリームも使用されているためです。

・パルメザンチーズの塩分量は飛びぬけて多いですね。

ですが、パルメザンチーズ(粉チーズ)大さじ1=重量6g、塩分量にすると0.2gです。

チーズは熟成される内に、たんぱく質がアミノ酸に分解され、グルタミン酸といううまみ成分が増えていきます。
ちなみに、グルタミン酸は昆布のうまみ成分です。熟成期間の長いパルメザンチーズは、特にグルタミン酸が多いです。チーズ屋さんには、熟成期間が長いほど高額になりますよね。
エメンタールチーズ・チェダーチーズ・カマンベールチーズ・ブルーチーズにも、グルタミン酸が多く含まれています。

旨味成分は1つよりも組み合わせると、味の相乗効果があるため、私は朝食の日替わりリゾットで、和洋中に関わらずチーズを入れて旨味の相乗効果を体感しています。

そういえば、バケットサンドが美味しいのは、ハムとチーズを一緒に入れているからでしょうか?

 

・離乳食にも使われている“Fromage Blanc”

チーズ屋さんには“Fromage Blanc”と書かれたバケツに入った物があったのですが、見た目はヨーグルトのような感じでした。量り売りしており、買っていくフランス人が多い事に驚きました。
私は『チーズ屋さんなのに、ヨーグルトが売っているんだ…』と思っていたのですが、調べてみると“Fromage Blanc”とは、フレッシュチーズの1つで、離乳食にも使われる食材だという事が分かりました。
そういえば、フランスへ行くときも、帰国時も機内食で提供されていました。
味はヨーグルトより濃厚でトロッとしていて、酸味は少なく、とても美味しいデザートでした。

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家で再現してみたいと調べてみると、ヨーグルトを水切りしたら良いと書いてあるのですが、それではギリシャヨーグルトですよね。

最近、カスピ海ヨーグルトを自宅で作っているのですが、さっそく作ってみました。

美味しいのですが、モッタリとした感じは“Fromage Blanc”とは異なるような…

ヨーグルトから水分(ホエイ)を除くと、だいたい半量になります。

乳清の活用方法は、こちら(https://www.shirokawa.jp/column/kawatani_akiko/1768/)で紹介しております。

私は、ホームベーカリーで食パン型のフランスパンを作るのですが、その際に水の代わりに、このホエイを使ってみたのですが、いつもの出来栄えより、さらにフランスパンのようなギュッと詰まったパンになって、とても美味しく出来上がりました。

 

フランスから帰国して随分経ちますが、私の頭の中ではフランスの食旅行が、まだまだ続いています♪


◆執筆者:河谷彰子氏

管理栄養士
(公財)日本ラグビーフットボール協会 セブンズ アカデミー栄養アドバイザー
慶応義塾大学非常勤講師

日本女子大学家政学部食物学科管理栄養士専攻、筑波大学大学院で体育研究科コーチ学を専攻後、運動指導及び栄養カウンセリング、食サービスの提案を行う、ジュニアユースからトップチームまでのJリーグ選手やラグビー選手への栄養アドバイスを行う。

URL:http://www.kouenirai.com/profile/2448.htm

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