食育は家庭から ~伝えておきたい生活習慣 大人の背中を見て子は育つ(執筆者:管理栄養士・体育学修士 河谷彰子氏)

河谷彰子タイトル24

“子供の体型が平均的でなくて心配”と相談にみえる親御さんがいらっしゃいます。1
先日、興味深い調査結果を目にしたので、私の独り言を書き留めてみました。

 

 

子供の体型と大人の心配事 そして、大人の現実

今年3月に発表された『第11回21世紀出生時縦断調査(平成13年出生児)の結果(厚生労働省)(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/syusseiji/11/dl/10.pdf)』によると、肥満度の性差は、「太りぎみ・肥満」の割合が男児は高く(25%)、女児は「痩せぎみ・痩せすぎ」が高かった(28.9%)とあります。
1

そして、間食を食べる頻度は、肥満と普通の体型で男女共大きな差は見られなかったとあります。

子供の肥満度と保護者から見た子供の日常生活での気になる事や悩みでは、男女児共、普通の体型に比べて肥満の子供に対して「身体を動かして遊ぶことが少ない」「食生活に関する事(バランス・量・好き嫌い等)」「成長の度合いが気になる」とあります。

1
1

今年3月に報告された『平成24年国民健康・栄養調査報告(http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000032813.pdf)』による
と、運動習慣のある者の割合は、男性36.1%・女性28.2%であり、男性の30~40歳代では2割程度にとどまり、女性の20~40歳代では2割を下回っているとあります。
※運動習慣のある者:1回30分以上の運動を週2回以上実施し、1年以上継続している者。

3

 

体型を決める物“食習慣・運動習慣・遺伝…”

調査では、間食の頻度に肥満と普通の体型で差は見られなかったとあります。3
3食の食事量について触れていないので何とも言えませんが、運動(外遊び)と食事のエネルギーバランスが悪いとも考えられます。子供が痩せている場合よく見られるのが、相談にみえる親御さんも痩せている、もしくは子供の頃に痩せていた方が多いように感じます。そのような方には『3食が少食ではなかったですか?』と質問します。
少食(小食)の理由は様々ですが、以下の事に心当たりは無いでしょうか?
  ・子供自身が食に興味が無い。
     ⇒ 食べると良い理由を伝えては?
  ・子供が食事を楽しんで食べていない。
     ⇒ 食事中に小言を言っていないか?
          一人もしくは子供達のみで食事をさせていないか?
そして小学校5年生にもなると、容姿も気になる年頃。間違ったボディーイメージを持っていたり、偏った健康情報に惑わされていないかという点も気になります。
大人でも情報を間違って受け取っている方も多いのですから、子供達の認識が間違ってしまうのも当然かなとも感じます。
遺伝の影響が無いとは言えませんが、その前に整えてあげたい環境ってあるのでは?と感じます。

 

身体を動かす楽しみを伝えたい。

子育て世代の運動習慣が2割なのに、子供達に身体を動かそうと言っても、3
積極的になれないですよね。
子供達には、身体を動かす機会として体育の授業がありますが、それだけでは楽しさを伝えて継続した運動習慣を身につけるには不十分だと感じます。一緒に運動をしなくても、親御さんが楽しく身体を動かしていれば、子供達のやってみよう!という気持ちをくすぐるのではないでしょうか?
強いアスリートに第2子以降がなりやすいという話がありますが、年上の兄弟と一緒に練習する(遊ぶ)からという理由が十分考えられます。負けたくない・一緒に遊びたい…色々な子供の心情がうかがえますね。
『8歳までに経験のあるスポーツは大きくなっても上達が早い』と言われています。これは神経の発達と密接な関連があります。体育の授業の無い大人になって、自ら積極的に動かなくては運動習慣を作る事が出来ないとしたら、子供の頃の運動経験は大切ですよね。

家族でのハイキング・友達との公園での鬼ごっこ・逆上がりが出来るように3
公園で奮闘した思い出等、私自身も様々な運動にまつわる思い出があります。
楽しい思い出も悔しい思い出も、今の私の運動習慣の礎になっているんじゃないかなと感じています。
子供と身体活動そして食事について少しお手伝いしております。子供をアスリートにさせなくとも、興味深い情報が色々と載っていますよ。(メイツ出版『子どもをアスリートの体にするための本 谷川 聡監修』)

 

 


◆執筆者:河谷彰子氏

管理栄養士
(公財)日本ラグビーフットボール協会 セブンズ  アカデミー栄養アドバイザー
慶応義塾大学非常勤講師

日本女子大学家政学部食物学科管理栄養士専攻、筑波大学大学院で体育研究科コーチ学を専攻後、運動指導及び栄養カウンセリング、食サービスの提案を行う、ジュニアユースからトップチームまでのJリーグ選手やラグビー選手への栄養アドバイスを行う。

URL:http://www.kouenirai.com/profile/2448.htm

コメントは受け付けていません。