美しさの原点(執筆者:愛媛県立中央病院 山岡傳一郎氏)

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「美」という漢字は、羊が大きいから

皆さん、「美」という漢字のルーツをご存じですか。美しいという漢字を1
よく見ると、「羊」と「大」から成り立っています。つまり、羊が大きいと美味(おい)しいとされ、美味しいから、美しいという意味が生じたことがわかります。だからこそ、美人というのは、本来は健康美人の意味であり、美味しい物をしっかりとって、「美」本来の美しさを求めるべきだともいわれます。美味しい物を食べてくつろぐと、皆さんの本来の美しさを取り戻すことができるのかもしれません。

「江戸期の美人」お滝・おイネ・高子

ところで、江戸時代の美人というとどなたを想像しますか。1
私は西予市と関わりのある三人の女性を想像します。西予市の歴史的人物である医師二宮敬作は、シーボルトと日本人遊女お滝との間にできた娘イネを育て、日本で初めての女性医師としたことは有名です。また、イネには娘高子がおり、敬作の甥でその門人の三瀬周三が高子と結婚しています。この三人の女性は、いずれも美人であったそうです。

敬作の薬草園には人参があった

人が健康で美しくあるためには、みずみずしさが不可欠です。体の中に必要な水分をとりもどす働きをもつ薬草の代表が薬用人参です。八百屋にある赤い人参はセリ科の根菜で、薬用人参はウコギ科の多年草で、人の体のような形をしています。あばれんぼう将軍として有名な8代将軍吉宗が国産化したことでも有名です。この人参を敬作は自分の薬草園で育て、村の人々ために使っていました。

美しさの原点

東洋医学には、古代の人々の知恵が残っています。現代の私達は「便利さを得ることで、本来のもの(自然)を失ってしまった」ことに気づくことがあります。これから紹介する漢方薬もその一つです。そして、美しさの原点が健康であることも忘れてはなりません。
これから徐々に、その宝物を紹介していきたいと思います。


◆執筆者:山岡傳一郎氏

愛媛県立中央病院

漢方内科 主任部長