牛乳が余っている!?
新型コロナウイルスの影響で色々と大変です。早く事態の終息を願うばかりです。
その中で、気になる事があったので、今回のテーマにしてみました。
〝新型コロナウイルス対策として臨時休校になった影響で、給食向けの牛乳が余っている。〟
我が家の冷蔵庫には、必ず乳製品が入っています。あと1食分しかないとソワソワします。
冷蔵庫には、必ず1リットルの牛乳パックごと作った自家製のカスピ海ヨーグルトがあります。それにプラスして、スキムミルク(脱脂粉乳)やチーズがあります。
前回のコラムでご紹介した〝フラットホワイト〟を午前中の飲み物として楽しむようになってからは、無脂肪乳が冷蔵庫に入っている事が多くなりました。
朝食にカスピ海ヨーグルト150g+午前中のコーヒーにスキムミルクや無脂肪乳を必ず口にします。そして、料理にチーズを1日1回使っています。
皆さんは、1日にどの位の乳製品を口にしていますか?
・給食が無くなったから牛乳が余っているという事は…
このニュースを知って、私は“給食で出る牛乳の消費が無い分、家で牛乳を飲んでいないからではないの?”と疑問に思いました。
調べてみると、学校給食向けの乳製品と市販の乳製品は、生産ラインが異なるようですが、乳製品の日本全体の消費量が変わらなければ、〝給食用の牛乳が余って困っている+市販の乳製品が不足して困っている〟
という両方のニュースが出てもおかしくないのではないか?と感じました。
乳製品はカルシウムを手軽にとる事ができる食品のため、アレルギーでない限り、子ども達には1日に2回、大人であれば1日に1回は、とっておきたいところです。さらに運動をしていれば、1日3回を目安にとっておきたいところです。
・牛乳を飲んで~
管理栄養士という職業柄、色々な年代の方と食事の話をする機会が多いですが、ご自宅の冷蔵庫に牛乳やヨーグルトがないというご家庭が多いような気がしてなりません。
アスリートで乳製品をとる量が無い・少なすぎる方は、疲労骨折や骨折をしている割合が非常に多いと感じます。そんなアスリートに、よく私は「牛乳を飲んで~」と伝えます。
成長と共に骨密度は高くなり、おおよそ20歳代前半で人生最大の骨密度になります。その後、年齢と共に骨密度は下がっていきます。特に女性は、閉経後、急速に骨密度が低くなります。
子供達には〝人生最大の骨密度を少しでも高くして欲しい!〟
そして、大人には〝必要なカルシウム量は確保して、ウォーキング等の運動をしながら、丈夫な筋肉や骨を維持するような生活習慣を続けて欲しい。
と感じます。
私が入会しているスポーツクラブも、新型コロナウイルスの影響で一時期休館してしまいました。さらに、コロナの影響が長引くと感じている会員さんは、休会もされているようです。毎日元気に運動をされていた方々が、世の中の影響を受けて、外出を控えすぎて、運動量がグ~ンと減ってしまうのではないかと心配しています。
以下のコラムもご参考にしていただければと思います。
若い時から気にしたい骨の事(https://www.shirokawa.jp/column/kawatani_akiko/932/)
・一方で、飲み過ぎを気にしている方もいる。
親御さんの中には「子どもが食事中に牛乳を水のように飲んでいるが、飲み過ぎていないか心配」「1日を通して牛乳を飲み過ぎているから、低脂肪の牛乳にした方が良いか?」という質問をよくいただきます。
私は、まず子どもの体型を確認し、問題なければ、こうアドバイスします。
「私は食事の食べ方が気になります。食べ物をよく噛まずに牛乳で押し流していないでしょうか?牛乳量を減らすためというより、食事中の水分は、水も牛乳も含め、コップ1杯分と決めてみるのは1つではないでしょうか?」
牛乳好きの方から〝低脂肪や無脂肪の牛乳は味が薄くて好きじゃない。〟と言われる事があります。学校給食で提供される牛乳は普通脂肪の牛乳です。家だけ低脂肪でも良いですが、きっと牛乳好きの方には、物足りなく感じるでしょう。
最近、以下のニュースが発表されています。〝子供には、低脂肪の乳製品を選ぶべき?〟
( https://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=69705&-lay=lay&-Find.html )
まだまだ調査・研究の余地があるようですが、今のところは低脂肪を勧めなくても良いのではないかと私は感じています。また、子どもの乳脂肪摂取の影響について、調査が行われており、2020年中頃に明らかになる見込みだという一文にも注目しています。
牛乳をテーマにした私が担当したコラムは以下の通りです。
・尿酸値が気になっている方へ( http://www.mealtime.jp/shokublog/kawatani/2017/08/post.html )
〝1日にコップ1杯の低脂肪・無脂肪乳を飲むと、痛風の発症率が43%低下する。〟
・牛乳が熱中症予防に良い。( http://www.mealtime.jp/shokublog/kawatani/2017/08/post.html )
〝牛乳に含まれているアルブミンが血管内に水分を引き込んで、血液量を増やす作用がある。血液量が増えると汗をかきやすくなり、熱を放散する機能が高くなり、体温調節がしやすくなります。〟
・牛乳・乳飲料・加工乳って何?( https://www.shirokawa.jp/column/kawatani_akiko/4197/ )
ご自宅の冷蔵庫に牛乳やヨーグルトはありますか?
1日に必要量の乳製品を口にしていますか?
◆執筆者:河谷彰子氏
管理栄養士
(公財)日本ラグビーフットボール協会 セブンズ女子代表栄養アドバイザー・サクラフィフティーン女子代表栄養アドバイザー・アカデミー(男女)栄養アドバイザー
湘南ベルマーレ育成 栄養アドバイザー
慶応義塾大学非常勤講師・上智大学非常勤講師
日本女子大学家政学部食物学科管理栄養士専攻、筑波大学大学院で体育研究科コーチ学を専攻後、運動指導及び栄養カウンセリング、食サービスの提案を行う、ジュニアユースからトップチームまでのJリーグ選手やラグビー選手への栄養アドバイスを行う。
http://www.kouenirai.com/profile/2448.htm