冷蔵庫と電子レンジは使いよう。(執筆者:管理栄養士・体育学修士 河谷彰子氏)
新年度を迎えて、一人暮らしを始めた方もいらっしゃるでしょう。
食事の準備が面倒だな~
と感じていらっしゃる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
だからと言って、右のような朝食では一日頑張れませんよ。
朝食位は手軽に自炊をしておきたいところですね。
料理に関わる電化製品で、まずそろえておきたいのは冷蔵庫・電子レンジ
・炊飯器です。
炊飯器は一人暮らし用の物より…
外食や中食(惣菜を購入して自宅で食べる事。)を利用すれば手軽ですが、
ご飯を炊くだけで随分と食材費が浮きますよね。
一人暮らし用の小さな物より5合炊き位の大き目の物を購入しておきましょう。
ご飯(パンも)のデンプンは冷蔵庫の温度帯で一番味が落ちてしまいます。
2番目に味が落ちるのはジャーの中での保存です。
保存期間に関わらず、冷凍庫での保存が一番美味しさをキ-プできます。
炊き立てのご飯を乾燥させないように湯気ごとラップに包んで(または密閉容器に入れて)、なるべく空気に触れさせない事がポイントです。
お茶碗1膳分なら電子レンジで約3分チン。炊き立てのご飯と変わりない美味しさです。
電子レンジはトースター機能があると便利!
電子レンジは解凍・温め・野菜の下ごしらえ等、料理の際に使用する食器を少なくする事ができ、料理時間を短縮できる便利な電化製品です。
今では色々な機能を備えた電子レンジがありますが、通常の温めの機能にトースター機能がついていると便利です。
凍った食パンなら、トースター機能で約3分。
美味しいトーストの出来上がりです。
電子レンジを使った料理を紹介した本やシリコン食器等色々ありますね。
料理にちょっと興味があるという方は、試してみてはいかがでしょうか。
冷蔵庫は自分のスタイルに合わせて容量を決めよう。
最低限、冷凍庫と冷蔵庫がそろっている冷蔵庫が便利です。
週末位は料理をするかな~という方であれば120ℓ以上
毎日必ず自炊をするという方であれば200ℓ以上が安心
料理が大好きで、料理は欠かさないという方であれば、300ℓ以上
ちなみに我が家の冷蔵庫は420ℓです。
小さい冷蔵庫で、氷を作るスペースはあるけれど、冷凍庫で食品を保存するだけの十分なスペースがないのは不便です。
ご飯の他に、冷凍庫に保存しておくと便利な食材は納豆です。
パックの中で、納豆菌はまだ生きています。
賞味期限を過ぎても腐る事はありませんが、発酵が進み、味が落ちます。
(ちなみに、日にちが経つと納豆が少ししなびて白い粉がふいてきますが、この白い粉はカビではありません。チロシンというアミノ酸成分の結晶で、少しシャリシャリしますが食べても害はありません。)
冷凍保存しておくと、発酵が進みません。
安い時にまとめて購入して、冷凍保存しておくと良いでしょう。
私は近い内に食べる分は冷蔵庫に、それ以外を冷凍庫に保存しておいて、
食べたら冷凍庫から冷蔵庫へ必要量を移動するようにしています。
解凍し忘れても30~40秒チンしたら美味しく食べる事ができます。
キノコも冷凍保存する事ができます。中でもシメジ・エリンギ等の柄キノコはお勧めです。
冷凍することで旨味成分(グアニル酸等)が増えるそうです。
料理する際は、解凍せずに使用します。
冷凍庫にご飯・納豆を切らさずに置いておけば、納豆ご飯(ご飯+おかず)を
そろえる事ができますね。
さらにインスタントみそ汁にキノコを入れて、チンすればひとまず簡単な朝食になるのではないでしょうか。
もらい物のお饅頭やパウンドケーキを賞味期限が気になって、
一所懸命食べている方がたまにいらっしゃいますが、
冷凍庫に入れてしまえば賞味期限を気にすることなく食べる事が出来ますよ。
食べられないのではなく、自分で食べるタイミングを決めれば良いのです。
冷蔵庫と電子レンジを上手に使って健康的な食事をしてみませんか。
◆執筆者:河谷彰子氏
管理栄養士
(公財)日本ラグビーフットボール協会 セブンズ アカデミー栄養アドバイザー
慶応義塾大学非常勤講師
日本女子大学家政学部食物学科管理栄養士専攻、筑波大学大学院で体育研究科コーチ学を専攻後、運動指導及び栄養カウンセリング、食サービスの提案を行う、ジュニアユースからトップチームまでのJリーグ選手やラグビー選手への栄養アドバイスを行う。