果物は野菜の代わりにならない・・・(執筆者:管理栄養士・体育学修士 河谷彰子氏)

河谷彰子タイトル31

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果物=ヘルシーというイメージを過剰に持っている方がいらっしゃるように感じます。
運動をしない大人は果物を食べなくても不足する栄養素は無いと
私は思います。果物の食べ過ぎは中性脂肪・コレステロールの増加・
脂肪肝の原因になり兼ねません。

皆さんはどの位、果物を食べていますか?

 

果物にはビタミンCは多いけれど・・・。

果物と野菜を比較すると、有機酸を除いて、野菜は果物を網羅すると考えて良いのではないでしょうか?
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(表:厚生労働省 e-ヘルスネットより)
http://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-01-003.html

糖質は食事の主食(炭水化物が多い、ご飯・パン・麺類・芋やカボチャ等)からとれますよね。
炭水化物ダイエットの前に、果物を控えた方が良いのでは?という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

野菜には有機酸をあまり多く含みませんが、酢(酢酸・リンゴ酸等)や梅干し(クエン酸)でとる事が出来ます。
かつてクエン酸が疲労回復に良いと言われていましたが、今は否定されています。
以前は、筋肉痛の原因は乳酸であるとされ、乳酸を除去するためには1クエン酸が有効とされていました。しかし乳酸は筋肉を使った際の代謝産物ではありますが、疲労を感じさせる物質ではないとされています。さらに、筋肉痛の原因は乳酸ではないというのが今の主流の考え方です。さらにクエン酸の筋肉痛軽減効果も否定されています。そして、運動等の活動量増加によるものでない疲労を感じさせる物質もクエン酸では疲労回復には貢献しません。

何だか、果物の食べる必要性がグーンと低くなってしまいましたね。

 

野菜の中でも緑黄色野菜を食べよう!

国民健康栄養調査(平成24年)の結果では、成人の野菜類摂取量の平均は286.5gであり、健康を維持するために必要とされている350gに達していません。
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ビタミンは勿論の事、食物繊維がとれていないことになり、非常に心配な事態です。
                        (“野菜はタワシ”もご参照ください。https://www.shirokawa.jp/column/kawatani_akiko/101/

必要量を食べたほうが良いに越したことはありませんが、少ない量しか食べる事が出来ないというのであれば、積極的に緑黄色野菜(色の濃い野菜)を食べる事をお勧めします。

緑黄色野菜はβ-カロテンが600μg/100g含まれてい1
る野菜です。

キュウリやキャベツは緑黄色野菜ではありません。
プチトマトは緑黄色野菜ですが、大きいトマトは厳密には緑黄色野菜には入りませんが、食べる頻度が高い野菜のため、緑黄色野菜として考えてOKです。アスパラガス・さやいんげん・青ピーマンも同様です。

果物と比較して、緑黄色野菜で且つビタミンCが多い野菜には赤ピーマン・黄色ピーマンがありますね。
さらにエネルギーが低い!

トマトとトマトジュースに注目してみると、トマトの方がβ-カロテン・ビタミンC共多い!!1
(トマト入りジュースには、ほうれん草等の緑黄色野菜が含まれているため、
β-カロテンがトマトジュースより多く含まれていると考えられます。)
やっぱり野菜は食材から食べたほうが良さそうですよね。

テレビ等のメディアで野菜から食べると痩せる!?という報道がされているおかげか、以前よりも随分と野菜を積極的に食べている大人が増えてきているように感じます。(まだ少ないという調査結果ですが…)その野菜に緑黄色野菜を積極的に取り入れてみませんか?
そして、果物はデザートの位置づけで!というのが私のお勧めの食べ方です。

 


◆執筆者:河谷彰子氏

管理栄養士
(公財)日本ラグビーフットボール協会 セブンズ  アカデミー栄養アドバイザー
慶応義塾大学非常勤講師

日本女子大学家政学部食物学科管理栄養士専攻、筑波大学大学院で体育研究科コーチ学を専攻後、運動指導及び栄養カウンセリング、食サービスの提案を行う、ジュニアユースからトップチームまでのJリーグ選手やラグビー選手への栄養アドバイスを行う。

URL:http://www.kouenirai.com/profile/2448.htm