アスリートにもお勧め! “ビタバァレー”について(執筆者:管理栄養士・体育学修士 河谷彰子氏)

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“土鍋で炊いたご飯に、はまっています。” 1
(https://www.shirokawa.jp/column/kawatani_akiko/3777/)で登場した、私が米に加えて炊いているビタバァレーについて、今回は触れていきます。
ダイエットにもち麦が良いとテレビで放送されてから、麦が人気というのは知っていたのですが、昨年の夏にビタバァレーという押し麦を知り、はまっています。
私の場合、3合炊く場合は2.5合の米+0.5合のビタバァレー、5合炊く場合は4合の米+1合のビタバァレーと、あまり厳密に割合にこだわってはいません。それぞれの水加減は、米3合もしくは5合炊く時と同様にしています。

ビタバァレーは押麦にビタミンB1やB2を添加したもの。

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大麦類は食物繊維が多いのが特徴です。大麦には、βグルカン(水溶性食物繊維)が多く含まれており、ヒトでは高コレステロール血症におそらく有効・胃がんに対して有効性が示唆されると国立健康栄養研究所は発表しています。(http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail111lite.html
米にうるち米・もち米とあるように、大麦にもうるち麦ともち麦があります。
うるち麦はアミロース・アミロペクチン(粘性が高くモチモチした食感)がありますが、もち麦はアミロペクチンのみで構成されています。
押麦: うるち麦を押しつぶした物。
               水の吸収を抑止、米と一緒に炊けるように加工してある。
もち麦:粘りが多く、モチモチした食感が特徴。
               うるち麦よりβグルカン(水溶性の食物繊維)が、やや多いのが特徴。
ビタバァレー:押麦にビタミンB1やB2を添加した麦。
               ビタはビタミンの略+大麦を英語ではBaley(バァレー)

GI値は、白米81・玄米55・発芽玄米54・大麦30台と米に比べて低いため、腹持ちが米よりも良いと言えます。(GI値については、またの機会にお伝え致します。)

酢飯にしても美味しいビタバァレー。

“スポーツをする方は、ビタミン類を多くとる必要がある!” (https://www.shirokawa.jp/column/kawatani_akiko/2851/)で、ご紹介していますが、アスリートは炭水化物をエネルギーに変換する際に補酵素として必要なビタミンB1が欠かせません。以前は、私は玄米を白米の1/3入れれば良いとお伝えしました。
私は玄米100%でも、抵抗なく美味しくいただく事ができるのですが、唯一ちらし寿司や海鮮丼等、酢飯にするのは、どうも抵抗がありました。そのため、酢飯にする時は、白米100%で炊いていました。しかし今回ご紹介するビタバァレーは、酢飯にしても美味しく頂けます。
私がサポートしているアスリートの中には、試合前の食事に、白米にビタミン強化米といって、白米にB1やB2を添加した物を混ぜて提供しています。試合前は消化吸収がスムーズな方が良いため、玄米や押麦よりも白米が良いです。一方で、普段の食事の場合は、玄米やビタ1
バァレーを混ぜた物を食べると腹持ちも良いし、ビタミンB1やB2を積極的にとる事ができると考えます。
偏った食事をしている方は、ビタミンB1やB2が不足している方が多いように感じます。普段の食事に是非ビタバァレーを加えたご飯を試してみてはいかがでしょうか?

 


◆執筆者:河谷彰子氏

管理栄養士
(公財)日本ラグビーフットボール協会 セブンズ  アカデミー栄養アドバイザー
慶応義塾大学非常勤講師

日本女子大学家政学部食物学科管理栄養士専攻、筑波大学大学院で体育研究科コーチ学を専攻後、運動指導及び栄養カウンセリング、食サービスの提案を行う、ジュニアユースからトップチームまでのJリーグ選手やラグビー選手への栄養アドバイスを行う。

URL:http://www.kouenirai.com/profile/2448.htm