新型コロナウイルス感染症対策に、マスク・飲食対策はとっても大切!

河谷彰子タイトル123

そんなの知ってるよ~という情報かもしれませんね。
でも、知っているけれど、出来ていないから感染者数が減らないのでは?とも感じます。
新型コロナウイルスが流行しはじめた頃、私は何に気を付けて良いのか分からず、プチパニックになりました。
そんな中、2020年4月から、私は7人制ラグビー女子代表チーム(サクラセブンズ)をサポートするようになり、夏ごろから感染症対策の先生(東邦大学 笠間秀一先生)がチームスタッフとして加わりました。
笠間先生の感染症対策についてのお話を伺っている内に、少しずつ何に気を付ければ良いのかが分かってきて、少し心が落ち着いてきました。そんな情報をシェアできればと思います。

・ウイルスが侵入する箇所は、目・鼻・口の3か所だけ。
ウイルスが粘膜から体内に侵入しなければ感染しません。つまり、この3か所からウイルスが侵入しないように対策をとれば良いのです。
マスクで口・鼻を覆い、目は裸眼やコンタクトより眼鏡、もしくはフェイスシールドで覆えば予防に貢献すると言えます。
症状がないけれど、知らないうちにウイルス感染している場合、飛沫を飛ばさないようにマスクをし、鼻や口元を触った手を消毒なしで色々な所を触らないことが大切です。
下記の図から、フェイスシールドやマウスシールドだけでは、不十分なのが分かります。
症状が無いケースも多い+潜伏期間が長いと2週間に及ぶからこそ、うつさないように+うつされないように、マスク+手指消毒がお互いに大切だという事ですよね。

笠間先生は、マスクなしで2m・マスクありで1mのソーシャルディスタンスが必要と教えてくださいました。
マスクをしても1mか…と驚きましたが、街を歩く時も、どの位離れていれば良いかの目安になりますよね。
最近では、マスクの種類によって、効果が異なるという報道もありますよね。

(国立大学法人豊橋技術科学大学プレスリリースより  https://www.tut.ac.jp/docs/201015kisyakaiken.pdf



 人の密度によって、マスクを使い分けると良いとも言えます。
マスクがあると、無意識に鼻や口元を触るのを防ぐことにもつながるので、感染症対策上マスクはやはり必要だなと感じます。

・入口と出口の換気の重要性
窓を開ける等の換気の重要性がいわれていますよね。
窓を開ける・サーキュレーターを使って空気が入れ替わるように、積極的に換気する等の方法があります。

・こまめな手指消毒の重要性
帰宅したら、石鹸を使って手を洗う事は勿論大切ですが、外出中の手指消毒は同様に大切です。
 不特定多数の人が触る場所を触ったら・お金を触ったらアルコールで手指消毒しておくことが予防に貢献するため、携帯用のアルコール入り消毒液を持ち歩くと良いです。(アルコール濃度70~95%のエタノールが特に良い。)
アルコールは、塗布してからよく刷り込むことも大切です。
石鹸やハンドソープでの洗浄は、10秒もみ洗い+流水で15秒すすぐと、付着していたウイルスが1万分の1になるそうです。
(厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/syoudoku_00001.html

・代表チームでの例(一部)
前提はPCR検査で陰性である事を確認した上で、以下について配慮しています。(PCR検査で陰性であっても、実は感染している事もあるため。)
<トレーニング中の水分補給関連>
① 水分補給のボトルは、選手ごとに準備(選手個人の管理)。
② 選手ごとに、バケツを用意し、自分専用ボトル等を5入れておく。
(ボトルを共有しない。)
手指消毒をしてから、水分補給をする。
④ ボトルの水を補充する場合も、手指消毒をしてタンクから補充する。
⑤ 氷をボトルに入れる際も手指消毒をし、ビニール等を使用して氷に直
接触らないようにして補給する。
⑥ ボトルを使用した後(トレーニング後)は、洗剤とスポンジを使用して洗浄する。
(選手個人の管理)

<食事会場>
① 食事会場の空気が循環するように、部屋の入口は2か所を開放し、
サーキュレーターを使って、積極的に換気する。

(写真の奥に、サーキュレーターがあります。)
② パーテーションを使用し、飛沫対策する。
(写真では見づらいですが、パーテーションの高さは頭の高さより
高い。

パーテーションが準備できない場合は、テーブル1つに選手一人が
座り、2m以上の間隔を空ける+黙食する。
③ 食事を個別盛する。
ブッフェスタイルの場合、トング等を共有しないよう、使い捨ての
ビニール袋をはめて、食事をとり分ける。
④ 食事が終わると、使用した場所のパーテーション・テーブル・椅
子をアルコール消毒する。

感染症対策が整うまでは、チームは同じ場所で食事をせず、宿泊場所の部屋で分かれて食事をしていました。同じ場所で食事をする場合は、会話禁止でした。
食事は、栄養を補給する場であるとともに、コミュニケーションの場として、非常に大切な場所です。そのため、選手の不満も相当でした。私は各部屋で食事をしながら、ネットを使用して会話をしては?と提案をしたことがありますが、受け入れてもらえませんでした。(気持ちは分かる。)

・国立研究開発法人 国立国際医療研究センター の調査結果より 2021年8月10日/>

https://www.ncgm.go.jp/news/2021/20210803143844.html より

5月~6月の調査のため、現状とウイルスの型は異なり、その感染力に違いがあるのかもしれませんが、基本的な事を改めて見直すことは感染予防になるような気がしてなりません。

 ニュースで連日〝〇〇駅周辺の人流は前日比〇%・先週比〇%〟等と報道されていますが、感染が流行している期間(少なくとも、緊急事態宣言中や蔓延防止重点措置中)は、人が多く集まる場所に近づかない!コロナから逃げる行動が大切です。また、換気が大切な事は、皆さんもご存じでしょうが、ポイントは窓を開けるだけではなく、空気が入れ替わるように、風の流れを作ることはとても大切だと、笠間先生は強調されていました。

最近では家庭内感染も多いとニュースになっていますが、ご家庭内の食事場所やリビングでの感染症対策も考えた方が良いのかもしれません。
飲食を伴う会議は、前向きな話し合いができやすいという話を聞いたことがあります。でも、それが積極的にできない今、何か策を練る必要があるように思います。

ワクチン接種が少しずつ進んでいますが、ワクチンを打ったからといって感染しないわけではありません
重症化を予防するだけで、キャリアになり得ます。
中には、ワクチン接種をしない選択をしている方もいらっしゃいます。
ワクチンの効果で無症状だけれども、実は感染していて、キャリアとなりワクチン接種をしていない誰かに感染させてしまい、重症化させてしまう事もあるということです。
だからこそ、ワクチン接種をしていたとしても、皆が変わらず感染症対策を講じていかないといけないのです。

 

◆執筆者:河谷彰子氏
管理栄養士
(公財)日本ラグビーフットボール協会 セブンズ女子代表栄養アドバイザー・サクラフィフティーン女子代表栄養アドバイザー・アカデミー(男女)栄養アドバイザー
慶応義塾大学非常勤講師・上智大学非常勤講師
日本女子大学家政学部食物学科管理栄養士専攻、筑波大学大学院で体育研究科コーチ学を専攻後、運動指導及び栄養カウンセリング、食サービスの提案を行う、ジュニアユースからトップチームまでのJリーグ選手やラグビー選手への栄養アドバイスを行う。
URL:http://www.kouenirai.com/profile/2448.htm

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